7/16(Sat) Joujouka二日目
- 9時頃起きて朝食。パンやパンケーキ的なもの、オリーブというのは基本的に一緒だが、新たに出てきた蜂蜜が濃厚!
- 広場で牛の屠殺・解体をやってるというので、同じ家に泊まっている人が見学に行っている。他にも結構日本人が見に行ってる模様。特に本業がマッサージ師である某嬢などは筋肉のあれこれに大興奮しておられた模様。ぼくは遠目に眺めるに止めた。
- イスラムでは屠殺の祭に家畜の耳元で「ビスミッラー云々」と唱えるという決まりがある(日本のハラルフード専門屠殺場には1日数回それを唱えるだけの住み込みのバイトが存在していた、なんて話も教えてもらった)。今回牛の屠殺にやってきたのはそれも込みで行うプロフェッショナルらしく、近くで見ていた人によればその解体作業は実に鮮やかな手つきであったらしい。村人ではなく、そのためによそから呼んだ模様。
- それはともかく引き続き強烈に暑い。本当もう何もできないのでそのまま部屋でゴロゴロする。
- 昨日に続き昼食になるのがだいたい夕方くらいの時間帯になる。昼食は集会場で今朝捌かれたばかりの牛のタジン。黄色いのはジャガイモです。ありたがく残さずいただく。旨い!
- モロッコサラダと米
- ランチのあと、村の若者がひとりで楽器を演奏し始める。この青年、なんでも去年までは完全なパシリだったのだが、今年は演奏に加えてもらえることになったのだとか。太い紐みたいな低音の弦をボヨンボヨンと鳴らす、というもの。
- そのうち老人たちが集まってきて、「お、なんかやってるのか。じゃあ一緒にやるか」みたいな感じでゆるゆると昼の演奏が始まった。昼の演奏はやはり昨日と同様、バイオリンをリード楽器に据えたうたもの。ブライアン・ジョーンズのことを歌った「Brahim Jones Joujouka Very Stoned」も披露された(というか、この曲も定番ナンバーらしい。ブライアンは村でかなり愛されている模様)。
- 宿泊先のすぐそばにモスクがある。例によって朝早くからアザーンが流れるのだが、幸いそこまで爆音ではない。
- 日が落ちかけたあたりで「洞窟に行こう」という話が出てくる。アルバム『Joujouka Black Eyes』のジャケにも出てくる岩窟のことだ。半人半獣の「ブジュルード」がここで踊ったと言い伝えられている(のかな。村人の話を聞いた限りではそんな感じのようです)。
Joujouka Black Eyes
Master Musicians of Joujouka
- 村に一本だけある舗装された道路(これも数年前まではなかったらしい)をはずれ、雑草をかきわけて道なき道を行く。ブジュルードを演じるスターダンサー自ら先導。
- 見えてきた!
- なんだかんだで村から片道40分くらい歩いたところで到着。と思ったら最後にけっこうハードな岩登りが待っていたのだった……。サンダルで来ちゃったよ……。一瞬諦めかけつつも村の青年が手を引いてくれたりしてなんとか登った。疲れた……。
- 降りる時も大変である。村の青年から「次はそこに足をかけて」と一歩一歩指示されてなんとか降りられた。疲れた……。
- 村に戻ってまた少し寝てから、そろそろ夕食かなと思って広場に行ってみるが、まだ全然そんな気配ではない。妻が料理しているところを見たいというので台所のある家(集会場の裏にある)に行ってみたら、日本人リピーターチームがくつろいでいたのでご一緒させてもう。
- 料理中のポテト
- 牛肉
- 料理中のマダムたちから妻がいじられ始め、あれこれ民族衣装を着せてもらったり。
- とかなんとかゆっくりしているうちにディナータイムとなる。肉は昼と同様。今回はフライドポテトが乗る。もちろん旨い。
- ディナーが終わり真夜中を過ぎると夜の演奏二日目。子どもたちが踊りたがって隙あらば前に出てこようとするも、老人たちに叱られて追い散らされているのが可哀想なような可笑しいような。
- フランスを拠点に古楽(バロック~ルネサンス、あるいはそれ以前)の音楽で踊るという活動をしている日本人女性ダンサーが来ていたのだが、これがまた基礎のちゃんとした人ってのはやっぱ違うのねえといいますか、ステップがすごく綺麗なの。ブジュルードにもすっかり気に入られた様子。
- そして今夜も夜は更けゆき、2時間に渡る狂乱の宴はブジュルードの登場とともに最高潮を迎えるのでありました。