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9/6(Tue) 空虚な中心

  • 明日はノー残業デーということなので、たっぷり残業してガンガン前倒しで作業を進めておく(本末転倒)。
  • ポール・ボウルズ『世界の真上で』を読んだ。アメリカ人夫婦が旅行先で謎の男に出会いクスリ漬けにされるという話。「戻れないところへ行ってしまう」というボウルズ特有のモチーフはここでも健在だ。たぶん日本で出ているボウルズの本は、雑誌の特集号やムックなどを除けばこれで全部読んだと思うのだけど、本当にこのモチーフは一貫している。
  • 終生異郷にあってこんな小説を書き続けた作家の内面とはどんなものなのだろうか。自伝ですらあまり内面を開陳しない人だし、関連書を読んでもそのあたりいまひとつ見えてこないのだ。むしろボウルズ自身がある種の「空虚な中心」というか、だからこそ周囲に人が集まってくるようにすら見える。

世界の真上で (ポール・ボウルズ作品集)
ポール ボウルズ Paul Bowles

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