『シチズン・ドッグ』
- 相当変な映画だった。
- 「珠玉のアジアン・ライブラリー」というDVDシリーズのひとつで、タイ映画を2本収録したもののうちの一本
大狗民CITIZEN DOG (English Subtitle) - YouTube
- 「田舎育ちの純朴な青年が都会に出てきて」という、よくある設定の映画なのだが、まず上京のきっかけが、祖母から「バンコクに行くと尻尾が生える」と言われたこと。この段階で「?」なわけですよ。
- バンコクに出てきて缶詰工場に勤めたものの機械の操作ミスで指を切り落としてしまう。缶に詰められて出荷されてしまった指を探していると、カタカタ動いている缶がある。もともと手持ち無沙汰になると指でトントンやる癖があり、切り落とされてもその癖が残っていたのだ。俺の指見つけた!とくっつけてみるが、何か違和感があると思っていたら、同じように指を落としてしまった同僚のものだったことが発覚。ようやく自分の指を取り戻し、それを期にその同僚と親友になる……。
- もう指を落とすのは懲り懲りだと転職した先で、出会った女の子は子供の時に空から降って来た外国語の読まない本をずっと持ち歩いている。この本に何か自分の運命に関わることが書いてあるに違いないと思い込んでいるのだ。
- とまあストーリーを説明していっても何を言ってるのかわからないと思うが本当にこんな調子でわけのわからないままどこか脱力した雰囲気で話は進んでいく。
- 画面はずっと変な着色がされているのだが、これってオシャレなのか?観ていないから知らないけど『アメリ』ってこんな感じ? それか『ライフ・アクアティック』とかにも似てる気がする。彩色の感じが先日観た『快盗ブラックタイガー』に似ていると思ったら、やはり監督は同じウィシット・サーサナティアンという人だった。タイ人の名前がなかなかおぼえられなくてね……
- こういう風に書くとつまらなかったのかと思われるかもしれないが、いやいやこれが妙に面白かったのです。