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【24冊目】ジム・キャロル『ダウンタウン青春日記』

ジム・キャロル『マンハッタン少年日記』の続編ということでいいのだろうか。ぼくの中のライフワークのひとつとして『プリーズ・キル・ミー』に出てくる人たちの作品を読んだり聴いたり観たりするというのがある。ジム・キャロルもその一環として読んでみた次第。
バスケットボールの名プレイヤーである一方でドラッグをおぼえ、だんだん深くはまっていくティーンネイジャーの様子を描いていたのが『マンハッタン』だったわけだが、それが出版されて話題を呼び、ニューヨークの文芸/アートシーンの若き名士になった姿が今作では記録されている。なので、ウォーホル周辺(ポール・モリセイとかジェラード・マランガとか)やバロウズなんかが出てくるから「おおっ!」と思う箇所は多い一方、前作ほどの瑞々しさはないかなという気も。そういえば献辞でパティ・スミスの名前が出てくるけど、本文には出てこなかった気がするな。最後のほうで音楽活動の話もちょこっと出てくるのだけど、どんな音楽をやってるのか今度聞いてみたい。やっぱディラン系なのかな。
前半はズブズブにドラッグにハマっているのだが、後半はドラッグを抜くためにカリフォルニアに移る。いまの感覚だとカリフォルニアでヤク抜きができるとはとうてい思えないのだけど、当時はそれだけNYが突出してドラッグシティだったということなのかしら。
『マンハッタン』のほうは『バスケットボール・ダイアリーズ』として映画化されている(若きディカプリオが熱演!)んだけど、こちらは映画化とかされてないのかな。
調べればわかりそうなことをつらつらと書き連ねてしまった……

ダウンタウン青春日記
ジム キャロル
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