狩人の夜
『血とエロスはいとこ同士』に出てくる映画を観るという活動を続けているのだが、『ゴシック・カルチャー入門』に出てくる映画もせっかくなので観ていこうと思う。ということで、まずはロバート・ミッチャムのフィルム・ノワールというか、サイコサスペンスの古典を。
犯罪を犯して手に入れた金を、逮捕直前に父親が子どもたち(兄妹)に託すところから始まる。その父親はすぐ捕まって死刑になるのだが、刑務所で同室だったロバート・ミッチャムが金を狙い、牧師に扮して一家に近づいていく。母親はあっという間に騙されて再婚。娘もすぐに懐いてしまうのだが、息子だけは頑なにその男を疑い金の在り処は知らないと言い張り続ける。
まずこのロバート・ミッチャムが実に恐ろしくもかっこいい。黒ずくめで左右の指に「LOVE」「HATE」とタトゥを入れており、これはけっこうあちこちでオマージュされてますよね。
そして後半、子どもたちがボートで河をくだって逃げていき、事情のある子どもたちの面倒見ている老婆に迎え入れられる。演じてるのがなんとリリアン・ギッシュで、これがまあ最高にかっこいい。最後は子どもたちを守って自宅に籠城、ショットガンでロバート・ミッチャムと戦うの。
なんか、いろんな映画の原型になってそうな気のする作品でありました。