もしもアウトブレイクが無くなったら at 四谷アウトブレイク
すでに終了してしまったが、四谷アウトブレイク店長をして「今までいちばんヤバいイベント」と言わしめた展示(?)、最終日前日の土曜夜に駆け込んできた。
ライブハウスからあらゆる機材を運び出し、空っぽになった状態を見せるというもので、もとになったのは世田谷美術館の「作品のない展示室」という企画展である。
会場に行くと、受付は完全に差し入れの酒とつまみに埋もれており、店長は完全にできあがっていた笑。
先客が出てくるのを待ち、「行ってらっしゃい」と室内へ。背後で大きな音を立てて戸がしまる(わざとやってるそうです)。
PA卓まで運び出されているにまずはびっくりした。
バーカウンターの冷蔵庫?だけは運び出せなかった模様。
ステージ上の、ふだんの自分の立ち位置から店内を見渡す。
見慣れた風景だが、「ここ、こんなふうになってたんだ」とか「意外と広いんだな」といった発見があるものの、一番印象に残るのは静けさだ。排水管か何かからかすかに音が聞こえる以外はほぼ無音。一回、製氷皿かなんかの音が突然鳴ってびっくりした。
防音設備の整ったライブハウスならではの要素で、これはたぶん美術館では体験できなかった感覚なんじゃないかと思う(世田美には行ってないのでわかんないけど)。自分の経験で一番近いのはICCにある無響室だと思う(ただし、あっちと違って自分の足音がよく響いたりする)。そういう意味では「4分33秒」にも通じるものがある。
かずかに音がしているせいかもしれないが、なにか「気配」みたいなものを終始感じた。そして、こんな光景はなるべく見たくないな、とも。