- 大石始『ニッポン大音頭時代』を先日から読んでいる。仕事帰りの電車で読んでるせいかすぐ寝ちゃってなかなか進まないのだが、本自体はとても面白い。で、「炭坑節」についての章で描写される炭鉱町飯塚の往年の姿がなかなかにサグくて震える。飯塚といえばコジマノリオ先輩の地元として、サグいエピソードはお馴染みではありますが、こんな土地を地盤にしている政治家があんななのもまあ当然といいますか。
- 成金の炭鉱主(麻生ではない)が豪勢に芸者遊びをしていて、「二次会に行くぞ」と芸者衆を引き連れて行った先が朝鮮だった。という一瞬意味がわからないエピソードが最高だと思いました。
ニッポン大音頭時代:「東京音頭」から始まる流行音楽のかたち
大石始
河出書房新社 2015-07-24
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- デヴィッド・グラブス『レコードは風景をだいなしにする』に、同じレコードは二度と聞かないという美術家が登場する。吉祥寺での細馬先生のトークではネット時代が進みサブスクリプションサービスなんかが出てくるに及んで、いよいよそれを実行するのが容易になってきたというか、一生かかっても聞けないだけの音楽が簡単に手に入る時代になってきたという話も出てきた。
- 実のところぼくもずっと買ったレコードを聴くのが追いつかないという状態が続いていて、「同じレコードは二度と聞かない」に近い現状だったりする。だったらもう聴いたそばから売っちゃえばいいんじゃないかという乱暴な気持ちにもなってきてるのだが、さすがにそこまで思いきれないなあ。
レコードは風景をだいなしにする ジョン・ケージと録音物たち
デイヴィッド・グラブス David Grubbs 若尾 裕
フィルムアート社 2015-12-26
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