【27冊目】『野中モモの「ZINE」 小さなわたしのメディアを作る シリーズ《日常術》』
ちょっと前に出たばるぼらさんとの共著『日本のZINEについて知ってることすべて』は本当に大著で労作なんだけど、いかんせんあのボリュームなので、パラパラめくったあとなかなか精読するには至らずにいたのだのだが、今回の新刊はライトで読みやすく、買って即読了。
いかにして自分がジンやミニコミ、リトルプレスといった「小さいメディア」に出会い惹かれていったのかを書く第一章、さまざまなジンスタ(ジン制作者)に取材した第二章、そしてイベントなどの現場を紹介する第三章という構成。
第一章の自伝っぽいところがすごく面白いというか、都下の出身者から見ても「東京だなあ」という感じがする。
ジンという形に限らず、小さな規模で何かを表現しようという背中を少し押してくれるような一冊だと思う。イライザ・ロイヤル&ザ総括リンチなどをBGMに読んだらいいと思います。