海外特派員
高橋ヨシキさんのメルマガで、外出自粛時にはヒッチコックと007シリーズを観るといいと書いてあった(理由はいずれもわりと本数が多く、ハズレが少なく、等々)ので、だいぶ前にTV録画してあったヒッチコックの『海外特派員』を観る。
第二次大戦開戦前夜のヨーロッパに特派員として派遣された記者が主人公。戦争を避ける鍵を握る人物が目の前で暗殺される。
暗殺犯を追うも郊外で見失う。しかし、怪しい風車小屋を発見、その中には殺されたはずの平和運動家が捕らえられていた! その場では救い出すことができなかったものの、そのまま陰謀に巻き込まれていく。
とまあ極めてヒッチコックらしい巻き込まれ型サスペンス。終盤での墜落シーンはすごいと思った。最後にすごい国威発揚的というかビバ・アメリカ!な感じの演説が入るあたりにちょっと違和感があったんだけど、1940年の映画なのでアメリカは参戦してない時期なのね(イギリスとドイツは開戦している)。ヒッチコックはイギリス人なので祖国の戦争についての想いはあったのかなとも思うんだけど、むしろこんなめちゃくちゃリアルタイムで起きていることを、これだけよくできた娯楽映画に仕立て上げるその手腕がやはりとんでもないと思った。