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9/7 TUMO + テンテンコ at Bar Isshee

TUMOはエレクトロニック・ベースの竹下勇馬とドラムの石原雄治による即興ユニット。Bar Issheeでゲストを迎えながらのセッションをかなり頻繁にやっている。今回はゲストにテンテンコを迎えての演奏。
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ここ最近観たテンテンコのセッションものの中では、音楽的な面白さでは今回は特に群を抜いてるかも。ドラムに他の二人が乗る場面もあれば、シンセによるビートにTUMOが乗っかる場面もあり。石原はけっこうスネアやシンバルの表面を擦るようなアプローチも随所に出してくるし、ベースもかなりエレクトロニクス処理される場面が多いので、「ドラムとベース」と言っても必ずしもリズム隊という感じではない。3人が3人とも臨機応変に役割を変えていき、プログレっぽいというかバンド感がかなりあった。
で、特に驚いたのは、シンセやサンプラーを操るテンテンコの手の動きが滅茶苦茶速いこと。ちょっと美川さんの手さばきを思わせる。まだまだ引き出しがありそうなので今後の展開もたのしみでならない。

9/6 Shai Maestro Trio at Cotton Club

イスラエルのピアニストで、マーク・ジュリアナのバンドなどにも参加しているシャイ・マエストロが自身のトリオで来日。頻繁に来てるようだがぼくは今回が初めてである。 

編成としてはピアノ、ベース、ドラムスのいわゆるピアノ・トリオだがシャイ・マエストロはピアノとシンセ、ドラマーはラップトップも使ってライブプロセッシングみたいなこともやる。
約1時間半で5曲くらい演奏したのだが、即興と作曲の境目がわかんない感じというか、反復フレーズをもとにだんだんにドラマチックに展開していくプログレ組曲みたいなパターンが多かったのだが、ああいうのってどこまでちゃんと決まってるんだろ。ピアノの反復フレーズに合わせてドラマーが歌い出し、最後は会場中でシンガロングなんていう場面もあって、後日談によるとあれも自然発生的なものだったという。
即興と構築の境目がわからない、という感想を抱くのはもちろんバンドがしっかりまとまっているからだ。ベース、ドラムともにリラックスした表情ながらも演奏は鋭い。
あと、メロディの美しさがやはり光りますね。いわゆるジャズっぽいメロにとどまらず、随所にエキゾチックな旋律が出てくるのは、やはりイスラエルというルーツに根ざした部分なのだろうか。

余談だけど最近ずっと『ツイン・ピークス』を(旧シリーズから)観ているので、ステージ背後の赤いカーテンの後ろから小人が出てきそうな気がしてならなかったです。

ザ・ストーン・スキッパー
シャイ・マエストロ・トリオ
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9/2 No Smoking Orchestra at ZEPP TOKYO

エミール・クストリッツァ率いるバンドが新作映画公開に合わせて来日。

中野サンプラザからZEPPに移動。遠かった……オープンには間に合わなかったのだけど、妻が先に入っててくれたのでかなりいい位置を確保できました。しかしオープンからスタートまでかなり長時間のところ、場内は延々とスクリーンに映画の予告編が流れている。それもあんまクストリッツァとは関係ないようなやつが数本リピートされてるだけ。まあ招聘がそもそも映画に関連したものなので、その配給会社の関係ではあるのだろうけども、さすがに飽きた。ロビーではDJブースが出てジプシー・ブラスとかかけてたので、フロアにも流してくれればよかったのに。
さておき、バンドのほうは実に楽しい。適度にいなたいセンスも含め、ドサ回り感あふれるエンタメショーだった。スカっぽいビートに東欧らしい哀愁メロの管楽器やバイオリンが乗るというのが基本スタイル。やはり『アンダーグラウンド』の曲が盛り上がる。

終盤はどんどんエンタメ度というか見世物度があがっていく。その頂点が光るギター回し(音は出てない・笑)。さらにはバイオリンの曲芸演奏も。楽しい楽しい。


詳しくは知らなかったのだが、近年のクストリッツァは政治的にちょっと微妙な発言があったりもするらしいのだけど、少なくとも今回のライブについてはそういう要素は感じられなかった。新作映画はどうなのかな……

Underground
Various Artists
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9/2 Red Warriors at 中野サンプラザ

実はリアルタイムではそこまで熱心なリスナーじゃなかったのだが、やはり当時のバンドのなかでも群を抜いてかっこいい存在だったのは確かなので、機会があれば一度ちゃんと観たいと思っていたところへの30周年ツアー。それも最終日に追加公演が出たというので試しに先行抽選にエントリーしたら見事当選。

一曲目「King's R&R」からの、蓋を開ければほとんど全曲知ってた。シャケもユカイも現役感バッチリで安心して見られる。特にシャケのギターが実にかっこいい(今更ですね……)。
この日はWOWOWのカメラが入ってたので近々放送されるんじゃないでしょうか。MCは最近バラエティ仕事が多い割にユルかったけども、まあそれもロックでよろしい。
しかし、「そろそろ最後のチャンスかも。また数年後とかにやったとしても結構いい歳だろうしな」というつもりで臨んだら普通に「また来年!」とか言ってたのでちょっと拍子抜けした。いや、全然嬉しいのでタイミングがあえばまた観たい。

RED SONGS
RED WARRIORS
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8/23 secret base『#4』at 中野Heavy Sick Zero

SEX VIRGIN KILLERの自主企画、音楽性はバラバラながらもどくとなく世界観みたいな部分で共通している感じの4組。
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まずはsolvent cobalt。ヴォーカル&ギターのルックスからしニューウェーヴかなと思ったが、概ねあたり。硬い音のリズムマシーンに乗せたダークなニューウェーヴという感じなのだが、ギターが爆音すぎて弾いてる内容があんまわかんなかったのがちょっと残念ではある。あとベースの姐さんが最高。


木箱入りのCDでも話題のMoonscape。初期ブラックメタル(ヘルハマーとか)あたりのテイストも感じさせるミディアムテンポぎみのハードコア。最近は速すぎないハードコアが渋い(というか、そっちのほうが不穏な感じがしてかっこいい)と思ってるのだが、彼らの感じはジャストだと思う。メンバーのルックスや下から白いライトを照らす演出などに垣間見えるちょっとゴスっぽい感じも不穏さを増す方向に作用していて超かっこいい。

SEX VIRGIN KILLERはガスタンクのカバーなんかもやりつつ、定番的な曲のいくつかを敢えてはずしたちょっとめずらしいセットリストで臨む。終盤のスケール感のあるベースソロから曲になだれ込むあたりがドラマチックでよかった。
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で、最後はCARRE。SVKがトリじゃないのは、彼らのセッティングが大変だからなのかな、と(写真で察してください)。硬い音のシンセギターによるインダストリアル・テクノというか、これまた最近自分が好んで聴いてるサウンドでジャストなタイミングだった。
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VAZINISM (ヴァジニズム)
SEX VIRGIN KILLER (セックスヴァージンキラー)
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GREY SCALE
CARRE
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8/16 Taboo Label presents "Holiday" vol.3 World Famous -1 at 代官山UNIT

菊地成孔の主催するソニー内レーベル「Taboo」のショウケースギグ第3回。
まずは産休を終えて活動を再開するRinbjo a.k.a菊地凛子。まさか菊地凛子をこんな近くで見る機会があるとは。そして直で見ると大変お綺麗ですね(という言い方も逆に失礼か……)。菊地さんプロデュースでリリースされたアルバムはラップのイメージが強いのだけど、今回はジャズ・ギターとピアノによるウィスパー・ヴォイスなポップス。MCで「チェリーレッドみたいだったでしょ。エコー&バニーメンとか」と言われていたが、エバガの間違いでは? アコースティック・スパンクハッピーという感じでとてもよかった。

続くはレーベル外からのゲストとして渋谷慶一郎。ソロピアノ一本、エレクトロニクスとかは無しでじっくり聞かせる。一曲菊地さんがサックスで参加して「Englishman In New York」を演奏、これがまあ実にいい。菊地さんこういうのほんと上手いな。そしてインスタにはぼくもしっかり写り込んでいたのでした。

最後はぺぺ・トルメント・アスカラールがついに登場。このバンドはだいたい着席のホールでワンマンしかやらないようなイメージがあったのだけど、今回は対バン&スタンディングのクラブ対応ということで、「嵐が丘」などアゲアゲ系の曲を固めてぶつけてきた形。音響もクラブ対応という感じでゴツゴツくる感じで実にかっこいい!

次回はいよいよ大西順子トリオ登場ということで、また行かなきゃであります。

戒厳令
Rinbjo
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戦前と戦後
菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラー
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【告知】9/17(日)日曜日は二度来る!「わ」スタイル!!【早朝GIG】

9月の早朝GIGは9/17(日)開催、今回は前にも一度やった特別編「ノイズの『わ』」でお送りします!

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9/17(日)
OPEN06:00/START07:00
CHARGE ¥1500(D込)
ACT
T.美川(非常階段・INCAPACITANTS・mn・MikaTen)
原田仁(Hearts&Minds)
junne(Galaxy Express 666)
mika-R(emulsion)
(((5))
八尾ポップ

店長によるトーク配信のあと、8時半から「わ」形式に。
プレイヤーがフロアを囲む形でセッティングし、15分ずつ演奏。最後は合体!という形式です。
前にやったときも楽しかったのですが、今回は2名が入れ替わってるのでまた違った感じになるんじゃないかと。
個人的には最近ドローンっぽい演奏が多いので、もうちょっとソリッド系でできないかなと思っています(大勢でも埋もれないうように)
もちろん最後はコントで〆!