初恋

以前は三池崇史映画といえば欠かさず観てたのだけれど、けっこうなご無沙汰で久々に新作を劇場で。『極道大戦争』以来かな。バルト9で鑑賞。

小さいシアターだったので前の方の席を取ったのだがこれが大ハズレ。すごい急角度で下から見上げる形になってしまい、疲れるどころの騒ぎじゃない。アップになると角度のせいで役者が誰だかわかんなくなるレベル。
さておき、映画はとてもおもしろかった。冒頭から歌舞伎町の路上での切り株シーンが飛び出す。三池監督が歌舞伎町でめちゃくちゃやる映画に外れはないですね。
主人公は才能はあるが伸び悩み気味の駆け出しのボクサー。彼が試合で思わぬノックアウトを食らい、医者から余命宣告を受けるところから物語は始まる。一方で、若いヤクザが悪徳警官と組んで組織の麻薬を横取りしようと目論む。その計画に利用されたシャブ漬けの売春婦をボクサーが助けたことから、ヤクザと中国マフィアも巻き込んでの逃亡劇へと展開する。

公開前から「とにかくベッキーがヤバい」と評判だったわけですが、彼女が演じるのはチンピラの愛人で、シャブ漬けの売春婦を働かせる仕事をしてるのだけれど、彼氏が麻薬取引で殺されたことから一気に復讐の鬼と化して暴走。たしかにど迫力だった。

あと、上海小吃でクダ巻いてる中国マフィアの姐さんが実にかっこいい。まあ役者が全員いいです。

バイオレンス＆悪趣味ギャグの奔流という感じで、「俺たちの好きな三池崇史」そのもの。数年に一本でいいので、またこういう撮っていただきたい。