NOIZ NOIZ NOIZ

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蜘蛛巣城

言わずとしてた黒澤明によるマクベスの翻案。
なのでオハナシ的にはまあマクベスだなあ、という印象しかないのだが、まず魔女の予言のシーンが髑髏の山でかっこいい(髑髏があればだいたいなんでもかっこよくなると思っている)。それと三船の旗印がかっこいい。「森が押し寄せてくる」シーンの靄のかかり方なんかもいちいちかっこいい。山田五十鈴マクベス夫人は魔女より魔女っぽい。等々、かっこいいシーンが目白押しである。そしてなんといっても有名なクライマックスの矢ぶすまのシーンがやはりすごい。こういうふうにビジュアルをビシっと決めるのが黒澤のいいところだよな。
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そして日本人ってマクベス好きな気がする。マクベスの翻案みたいなの多くない? ぼくが手塚ファンだから余計そう思うのかもしれないが。ていうか具体的に思い出したのは『バンパイヤ』くらいなのだが。

タレンタイム

「仮設の映画館」でオンライン鑑賞。マレーシア映画。
www.temporary-cinema.jp

「タレンタイム」というのは「Talentime」と書く。タレントショー的な、歌謡コンテストみたいなものを指すマレーシア英語らしい。
コンテスト出場の決まった少年と少女、それを見守る先生たちや、コンテスト準備期間に送り迎えを仰せつかった少年などが絡み、そんな中で生まれるほのかな恋を描いた青春群像劇で、とりあえず爽やかなストーリーではあるのだが、そこに人種・階級・宗教などの問題が絡んで一気に複雑になる。マレーシアの社会事情はよくは知らないのだけど、裕福なムスリム家庭と貧しいヒンズー家庭の半目に加えて華僑も加わる。音楽が重要な話なうえに聾唖の登場人物もあり、また言語も複数(少なくとも、マレー語と中国語は混ざっている。それ以上はちょっとわからない)ありで、とても繊細にコミュニケーションが展開していく。いろんな積み重ねがあって、コンテストのクライマックスではもう落涙を禁じ得ない。
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「映画館で観ないと」っていうときって、どちらかというとスペクタクル的なものを指すことが多いと思うのだけど、こういう繊細なドラマもまたテレビとかPCで観ると集中力が続かなかったりするので、本来であれば映画館で観たい。とはいえ、すごくすごくいい映画なので、オンラインでも観られるうちに是非見てください。事情はわからないがソフト化は無理らしいし。

2020/5/16(土)

豆腐ぶっ掛けご飯と、夕食の残り物を溶き卵と一緒にホットサンドメーカーで焼いたものを昼食に。いずれもビジュアル的にはキツいものがある(端的に言って吐瀉物感がある)ので写真はなし。
ひさびさにドライブに出かける。車が新しくなったのだけど、乗車機会がなかなかなかったので、雨だけど無理やりでかけることにしたのである。
まずは分倍河原ブックオフへ行き、CD数枚購入。古着も物色したかったんだけどやめておく。
続けて京王堀之内ブックオフへ行くが、17時くらいに着いたらもう閉店だった。
続けてまだやってることを確認して永山のブックオフへ。CD&本をちょこちょこと。
ひさびさにブックオフ3軒も回ってとても楽しかった。各店とも入り口にアルコール設置&レジは距離を置くよう工夫している感じ。
18時半過ぎに帰宅、徹一家が夕食を食べに来ているので、甥っ子1号(ほぼ4歳)&2号(ほぼ1歳)と遊ぶ。1号はとにかく親を含めて周りにアピールする子なので、なにかやるたびに「見てみてー!」と親を呼び寄せるのだが、他方で2号が我関せずな感じでひとりでレゴとかで遊んでる構図が面白い。1歳未満でも性格って出るよねえ。
弟一家が帰ったあと、20時からアウトブレイクのキンミヤナイト配信を鑑賞。演者それぞれが工夫してて実に楽しい。観てる途中で妻が帰ってきたので、妻の買ってきてくれた焼き鳥いただきつつ酒がすすむ。イベント鑑賞しながらオンライン飲みを実施すると擬似的にフロアができる感じになるのではないかと思って「たくのむ」を開いてたんだけど誰も来なかった……。イベント終了後チミドロのZOOM打ち上げに混ぜてもらう。実にいいイベントだったので、またリアルで開催される日が待たれます。
とかやってたらずいぶんと酒が進んでしまい、風呂にも入らず寝落ち。

2020/5/15(金)

電話とメールで書店営業をする。そもそもいま開いてる店がどこなのか、というのを調べながらやるのでいまひとつ効率が悪いのだが、そこそこ注文は取れたのでまあ頑張ったといえるのではないだろうか。書店はいまけっこう繁盛しているという話もあるが、実際電話してみると忙しそうであまりゆっくり話せる感じでもなく、とりあえず直近の2冊くらい案内してあとはメールかFAXというパターン。他社はいま営業どんな感じでやってるんだろうか。
営業が一段落してからテープ起こしの続き。最後の30分ひとまず終了。ここ数日起こした分はブラッシュアップ的なことをほとんどやってないので、著者に送るのはある程度形にしてからになっちゃうけど、まあ先は見えたかな。
という感じで一段落ついたので、昨日買ったクラフトビールなど飲みながらタモリ倶楽部をのんびりみたり、TV録画を消化したりする。

ギャング・オブ・ニューヨーク

TV録画で鑑賞。スコセッシ監督、ディカプリオ主演の実録ギャング映画。
舞台はリンカーン大統領時代のニューヨーク。今となってはニューヨークといえばアメリカの中でも国内にある外国というか、かなり例外的にリベラルな土地になっているわけだが、当時はリンカーンに対して反発し「なんで白人が黒人のために戦争しないといけないんだ!」という声も少なくない様子。そんな状況でのアメリカ人の純血主義を標榜するネイティブズ(ってすごい語義矛盾な気がするけど、要はイギリス系なのかな)とアイルランド移民グループの抗争を描いている。ディカプリオ演じるアムステルダムアイリッシュのグループ「デッド・ラビッツ」リーダーの息子なのだが、父親はネイティブズのボス、ビリーに殺されグループも壊滅寸前。アムステルダムは身元を隠してネイティブズに入り、復讐の機会をうかがうが……。
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途中で出てくる選挙のシーンがすごい。アムステルダムアイルランド人を議会に送り込もうとあの手この手を尽くすんだけど、それがもうめちゃくちゃなの。「得票数が有権者の総数より3,000人も多い」とか言われると。「たった3,000か!もっと頑張れ!」って返すみたいな。しかも、その甲斐あって候補者を当選させるも、即座にビリーに殺されるという。
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抗争と並行して、南北戦争への徴兵に対する反発から起きた暴動が起こり、それを暴力的に鎮圧する砲撃が決闘中のギャングたちにも降り注ぎ、最後はかなり悲惨なことに。エスニシティに基づいた複数のグループ、つまりはアメリカという国の成り立ちについての映画なんだな。

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

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MCU第一期の最後を飾る作品がまさかのスパイダーマン長谷川町蔵さんと山崎まどかさんの書店イベントに行った際に、『エンドゲーム』をテン年代映画のベストのひとつに選んでいたと記憶しているのだが、その際にあくまで『ファー・フロム・ホーム』と合わせてのランクインだと強調していたのが印象に残っている。
ということで、どんな大団円が待っているのかと思って見てみたわけなんですが、見終わっての感想は「なんじゃこれ! 続きを! 続きを早く!」
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エンドゲーム後の世界(=社長なきあとの世界)でピーターがスパイダーマンとしてどのように生きるのか、ということを描いた映画ではあるので、それなり感慨深いものはあるのだけど、感慨にふけったところで終わらずに、めっちゃ次が気になるところで「つづく」となる作りは、ドラマならともかく映画としてはどうなんだろうという気はする。面白かったし絶対続きも観るんだけど。いまの時代にアメコミ映画を観るというのはそういうことだというのはわかってるんだけど、微妙に釈然としないものは残るな。

2020/5/14(木)

在宅勤務を強化させるためにHPのChromebookを注文してたのだが、いっこうに届く気配がない。この調子だと6月には解除なんてことも考えられるなあという気がしてきたので、カスタマーサービスに電話してみたところ、いまのところ8月の見込みとか言われたので即キャンセル。先方も、まあこういうの多いのだろう、すんなりキャンセルに応じてくれた。口頭で承りましたと言われただけなので本当にキャンセルできてるか気になるところではあるけれども、まあしばらく注文履歴を見て表示が変わらなければもう一回電話すればいいだろう。
昨日のカレー&ビリヤニがちょっと残ってたので、そこに白飯とレトルトカレーをトッピングして昼食にする。うまいなあ。カレーはなんてうまいんだ。とみさわさんが、コロナが落ち着いたら行きたいラーメン屋リストを作っているというのだが、ぼくもカレー屋リスト作っておこうかな。メモくらいはあるんだけど。
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夕食まで、翻訳原稿を読む。全部読んだらフィードバックするつもりなのだが、まあこれまでのところ固有名詞の読み方に若干違和感がある(Boweryは「バワリー」じゃねえかな、とか)のと、くだけた訳を心がけてるところが「ちょっと古い若者言葉」みたいになってていささかダサい感じがするのが散見されるくらいで、基本的には読みやすいし何より内容が面白いので読んでいても楽しい。
夕食後はテープ起こしを40分ぶんほど。あと30分やったらとりあえず必要な分は全部揃うので、明日全部やってしまおうと思う。
寝る前にTV録画で『新幹線大爆破』。BSでやってたのを録画したのだが、来週は『飢餓海峡』『キリング・フィールド』『チャップリンの独裁者』というハードなラインナップ(間に『シックス・センス』が挟まるところも最高なのだが)、そして6月には『タクシー運転手』と、完全に意志を感じるラインナップで素晴らしいと思う。報道が官邸に牛耳られていると言われて久しいNHKだが、こうやってそれぞれの持場で頑張ってるひとがいるのを心強く思うし、おれは全然受信料払いますよ(いまは親が払ってるけど)