蜘蛛巣城
言わずとしてた黒澤明によるマクベスの翻案。
なのでオハナシ的にはまあマクベスだなあ、という印象しかないのだが、まず魔女の予言のシーンが髑髏の山でかっこいい(髑髏があればだいたいなんでもかっこよくなると思っている)。それと三船の旗印がかっこいい。「森が押し寄せてくる」シーンの靄のかかり方なんかもいちいちかっこいい。山田五十鈴のマクベス夫人は魔女より魔女っぽい。等々、かっこいいシーンが目白押しである。そしてなんといっても有名なクライマックスの矢ぶすまのシーンがやはりすごい。こういうふうにビジュアルをビシっと決めるのが黒澤のいいところだよな。
そして日本人ってマクベス好きな気がする。マクベスの翻案みたいなの多くない? ぼくが手塚ファンだから余計そう思うのかもしれないが。ていうか具体的に思い出したのは『バンパイヤ』くらいなのだが。